講師の中村です。
左手でコードが少し押さえられるようになってくると、次に気になるのが「右手でジャカジャカ弾く動作」ですよね。
「なんだか音がバタバタして雑音に聴こえる……」
「曲に合わせて弾いているのに、原曲みたいなノリやカッコよさが出ない……」
と悩んでいる方は非常に多いです。コードは合っているはずなのに、なぜか「素人っぽさ」が抜けなくてダサく感じてしまう。
これに関しては文章で説明するのが非常に難しい分野ですので、ぜひともレッスンを受けていただきたいところですが……今回は文章でお伝えできる範囲でトライしてみようと思います。
ということで今回は、アコギのストラミング (日本語ではストロークと呼ばれているやつ)をこなれた音に変えるための右手の改善案を4つ書きます。
目次
あなたのストラミング (ストローク)が「雑音」に聴こえてしまう3つの原因
コードを弾いたときに「うるさい」「バタバタしている」と感じる場合、以下のどれかに当てはまっていると考えられます。
- 右手に力が入りすぎて、ピックで弦を「叩きつけて」いる
- ピックが弦に対して真っ直ぐ (平行)にぶつかっている
- 1弦から6弦まで、常に全部の弦を同じ強さで鳴らそうとしている
つまり、「力任せに均等に鳴らしている」のが雑音っぽさ (ダサさ)の正体です。
ギターのストロークは、力で鳴らすのではなく「滑らせる」のが鉄則です。ここからは、「ちゃんとやってる人」の音にするための具体的なポイントを見ていきましょう。
「ちゃんとやってる人」の音にするための4つのポイント
ポイント① ピックを滑らせる
コード弾きをする時に、ピックの面が弦に対して真横 (フラット)になってしまうとガツガツとピックが弦に引っかかってしまい、抵抗が大きくなって硬い雑音が出やすくなります。
ストラミング時は、ピックを弦に対して少し斜めに寝かせるイメージで当ててみてください。ダウン・ストロークの時はピックを少し上向き (順アングル)、アップ・ストロークの時はピックを少し下向きに (逆アングル)します。
ただ、あまり寝かせすぎると手の動きが大きくなってしまい実用性に欠けるので、実際には弦の上をピックが「スッと滑る」イメージで弾くことが大切です。こうすると引っかかりがなくなって響きがキレイになります。
ポイント② 均等に鳴らさず、適当さと厳しさで強弱を作る
演奏する上で強弱はとても重要です。ムラがあるからこそ人間らしい演奏になり、それが魅力的に感じられるのです。ピッキングの度に全ての弦を同じ強さで弾いてしまうと、まるで楽譜作成ソフトの自動演奏機能を聴いているようです。
- 強く弾く時: すべての弦を弾く
- 弱く弾く時: 2〜3本だけ軽く鳴らす
といったような弾き分けができるようになると、それだけで「雑音っぽさ」は消えます。
要するに、ギターには適度な「適当さ」が必要なんです。
ポイント③ 手首は「うちわを煽る」「ドアノブを回す」柔らかさで
音が雑になってしまう人の中で最も多い特徴は、”肘で弾いている”ことです。つまり、肘から下を振りおろして「腕振り」でストロークしている状態。この弾き方はパフォーマンスとしては派手でいいんですが、速い曲についていけなかったり、強弱のコントロールがしにくいという点がデメリットとして強いです。
これをやっていいのは長渕剛本人と、そのファンだけです。
長渕じゃない皆さんは、しっかりと手首の回転を利用して演奏するよう心がけてください。理想的な動きは、無駄のない小さな動きです。
- 暑い時にうちわをパタパタと煽るときの手首の動き
- ドアノブをクイッと回すときのスナップの利かせ方
- 手に付いた水滴を振り払うときの肩のリラックス感
肘はあくまで支点として軽く動かす程度にし、手首のスナップを柔らかく使うことで、最小限の力でスピード感のある綺麗なストロークができるようになります。
ちなみに、ポイント②で解説した強弱もこの手首のスナップを使うとより強く弾けます。コツは、「弦に留まっているゴキブリをピックで払う感覚」です。
ポイント④ ピックの軌道はできるだけ真っ直ぐに
先ほど解説したように、肘で弾くとピックの軌道が「扇状」になります。その際、赤い矢印を辿るかのようなストロークになります。これではピックが当たる場所も弦に当たる場所もバラバラになってしまい、シャラシャラとピックが擦れる音が混ざってキレイな音が出ません。
ピックの軌道は黄緑色の矢印のように、真っ直ぐおろすような感じでストロークするといいです。
強弱の練習をしよう
頭で理解したら、まずは簡単なパターンで手首の脱力を試してみましょう。1小節に4分音符が4つ入っている簡単な楽譜です。これを「弱く ➔ 強く ➔ 弱く ➔ 強く……」の順番に弾いてみてください。また矢印はダウン・ストロークを意味しています。
これを弾く際、以下の4点をしっかり守ることが重要です。
- ピックを滑らせるように弾くこと
- 強く弾く時だけ全ての弦を弾くこと
- 肘ではなく手首で弾くこと
- ピックの軌道は真っ直ぐにすること
この練習は、1回できただけで満足しないでください。強弱がしっかり弾き分けられているかどうかは自分で判断せず、人に伝わるまでこだわってください。
そしてこの2拍目、4拍目を強く弾くというアクセントは、ほぼ全ての曲において重要なリズムの基礎です。1回弾けたからOK、ではなく、体に叩き込んで、毎回意識しなくてもできるようになることが目的です。
ここまで右手のコツをお伝えしてきましたが、ぶっちゃけ「右手の脱力感」を文章や動画だけでマスターするのは一番難しい部分でもあります。
「自分の手首が力んでいるのかどうか分からない」
「ピックが引っかかる感覚が抜けへん……」
という方は、ぜひ一度当教室の体験レッスンにお越しください。文章を読み込んだり、YouTubeを100回観るより、マンツーマンで体感してもらう方が一気に開眼するほど上達が早いと思います。
Midville’s
中村
