講師の中村です。
僕のようなフィンガースタイルの演奏家にとって爪は道具です。演奏前は爪をキレイに研いでおかないと、思うようなプレイができません。弾き方1つで甘い音、鋭い音の使い分けができるし、抑揚をつけたり速度をあげたり、その楽器の良さを引き出す演奏をするには、そもそも爪がきちんと整っていないとできません。
これまで爪のことなんて気にしたことがない方は、今回の記事を読んで試して、弾きやすさや音色の違いを実感してもらえたらと思います。
※指で演奏する上では爪がなくても問題ありません。(仕事柄伸ばせない人も多いですし…。) 今回の記事は爪で弾く人/弾きたい人に向けて書いたものです。
目次
爪をキレイに削っておくと何が変わる?
端的にいうと弾きやすさと音色が変わります。指の頭で弾くよりも輪郭がハッキリとし、主張がやや強くなる傾向があります。ただ爪は手入れをしていないと乾燥してささくれていたり、割れていることもあるので、適切に形を作り磨いてあげるのがいいと思います。
特に爪の先端 (弦に当たる部分)を目の細かいやすりでキレイに整えておくと、滑るように撥弦できるようになり、全体的に音が強くまろやかに出ます。ただ実際にどのような形をどのくらいの長さでどのくらいの削ればいいのかを教えてくれる記事はなかなかありません。今回の記事では基準となる形成の仕方について触れていきます。
使うもの
使うものは大きく2つ。爪やすりと紙やすりです。
爪やすりは形成のために使うので、目の荒いものを準備してください。できれば平べったいタイプを選ぶといいです。丸い筒状のものや幅の細いものだとちょっと作業しにくいと思います。個人的にはガラス製のものが使いやすくてオススメですが、壊れやすいので金属製でもOKです。
やすりがない時はレシートのツヤのある面で代用することもあります。
削り方①爪やすりで形を作る
爪は放っておくと両端が角ばって”角刈り”しまいます。下のイラストの左側の爪のような形状ですね。その角の部分を爪やすりで削ってしまいましょう。
右側のように”アーモンド型”になればOKです。僕は自分の爪を形成する時はいつもこの形になるようにしています。目視で滑らかな曲線になっていることを確認してください。
アーモンド型にすることで、弦のリリースポイント (下の画像の青いドット)までのストローク (下の画像の赤いライン)が長くなり、自分のタイミングで撥弦できて、演奏性が上がります。
この画像ではリリースポイントを真ん中に設定していますが、構え方が異なると手の角度も変わるので、実際は左右どちらかに偏らせることが多いです。はじめはセンターをリリースポイントにして、構え方にあわせて変えていくといいでしょう。そして爪が伸びて両端に角が出てきたらまた削り時です。
削り方②紙やすりで仕上げ
この画像の青い部分 (先端部分)を1000番以上の紙やすりで磨いていきます。先ほどの画像の赤いラインがザラザラのままだとスムーズに撥弦できません。この部分の凹凸をいかになくすかがうまく音が鳴らすためのカギになります。爪の先端を光に当てると光沢が少し出るくらいまで磨きましょう。
どれくらいの長さがベストか?
ソロギタリスト (クラシックギタリストとは違う、アコギで独奏する人)の手を見ていると、爪を長く伸ばして、それをグラスネイルやジェルネイル、スカルプなどでコーティングしている人が多いです。フラメンコギタリストはよりピッキングが強いので瞬間接着剤を爪に塗って、ピック並みの硬さを再現して演奏することもあるそうです。ただ、これらの補強剤 (及び接着剤)は地爪をかなり傷めるので個人的にはオススメしないです。長ければ良いッてモンでもないんですね。
僕の爪は2mm程度にしています (薬指は少し短いので3mm程度)。爪が長いと強弱が出しにくくなったり、弦に爪が当たってカチカチうるさいですし、一度割れたら伸ばすのが大変ですし、グラスネイルやジェルネイルで補強すれば割れづらくなりますが、地爪を傷める行為ですので、個人的には爪は短い方がオススメです。強弱をコントロールしやすいし、管理も楽です。
さて、地爪がそもそも弱い、二枚爪やささくれになりやすい人は次の項も読んでみてください。
爪が割れやすい人必見
爪が割れやすい人もいると思います。一番いいのは食生活で爪のコンディションを変えていくことです。必須アミノ酸やミネラルを含有するタンパク質の豊富な食べ物を毎日摂取すると爪は健康的になります。ただ結果が出るには時間もかかるので手っ取り早く爪を強くしたいという方はkaina (カイナ)というネイルケア・メーカーが出しているThe Guitaristというベースコートをオススメします。
これは速乾性があり、また光沢もあんまり出ないので男性でも気にせず使えるのがオススメ。グラスネイルやジェルネイルに比べると強さはありませんが、爪へのダメージが少なくコスパも良い上、地爪を傷めないのが最高です。kainaは他にもネイルケアの商品を出していて、僕は使ったことありませんが保湿クリームはなかなか評判がいいそうです。
爪の整え方は色々ありますので、人にあった形を見つけたい方はレッスンで直接聞いてもらえれば幸いです。
Midville’s
中村

“フィンガースタイリスト必見!右手の爪の手入れは入念に!” への1件のフィードバック
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