考える音楽講師その他小さい目標でも達成するといいことがある?継続の大切さとは

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小さい目標でも達成するといいことがある?継続の大切さとは

講師の中村です。
何かの道を歩き出したら、大切なものは2つしかないと思っています。行動することと、継続することです。今回は継続について少しばかり。

レッスンを続けていく上で大切なのは、どれだけ早く色々なことを覚えるか、どれだけ音楽と深く向き合うかではありません。無論、才能とか努力でもありません。今回書く内容は、昔仕事で受けたコーチング研修の受け売りですが、何かのお役に立ちましたら幸いです。

大きな目標の設定

大きな野望ががあるといいです。例えば「人前で演奏をしてお金をもらってみたい!」「Steve Vai (スティーブ・ヴァイ)のような表現力豊かな速弾きギタリストになりたい!」など、なんでもいいです。大きくないといけないのは目印にするためです。迷子になった時に初心に帰ってこれるでしょう。なので達成するための目標じゃなくてもOK。

僕はO型で田舎出身で末っ子なので基本的にはやる気に相当なムラがありますが、やる気を充電させたい時には「自分の野望」を振り返ることが機能します。自分がした音楽の仕事が誰かの役に立てたり喜んでもらえたらと思うと、1歩でも前進しようと思えるのです。

小さな目標も設定

小さな目標というのは例えば、ほんの少しだけ頑張れば手が届きそうな小さな必達事項のことです。今日はこの曲を3回通して練習する、とか、苦手な部分だけを20回練習する、みたいな感じです。それを少しずつこなしていくことで目的達成につながります。

問題は、この目標がどれくらい”小さければ”いいのかということ。なんならちょっと甘いくらいでOKだと僕は思っています。この匙加減は人によってかなり異なるので、レッスンに通っている人は先生に宿題を出してもらうといいですね。

あまりハイレベルなことを課してしまうと”未達”が続くことになるかもしれません。それはモチベーションが下げてしまいよくありませんし、どんな目標であれ「達成した」という既成事実こそが重要なので、小さな目標は甘めに設定していきましょう。

ある人の例

ある若い生徒さんは、スラム奏法 (アコギを叩いたりするパーカッシブな奏法)をしながら弾き語りをすることが目標でした。まぁ、Petteri Sariola (ペッテリ・サリオラ)みたいなスタイルですね。

ただ本人には練習する習慣がなかなかつかず、いつもレッスンが始まっても苦戦していて、そのことを本人もどうすればいいかと考えていたので、この大きな目標と小さな目標の話をしてあげました。

別の生徒さんが”毎日1分練習”を実践してうまくいった例を教えてあげると、この20代の生徒さんも「それなら自分にもできそうだ」と思って練習し始めました。最初はチューニングをしただけで終わってしまったそうですが、1曲弾けるようになると5分、10分と、徐々に練習時間が伸びていき、その練習時間を有効に使えるようにもなり、毎日頑張った結果、半年のうちに難曲をいくつか体得。自分でスラム奏法を用いた曲を書いてみたいとまで言い出し、作曲のお手伝いをさせてもらうにまで発展しました。

僕は生徒さんと月に2-3回しか会わないので、少しでも進歩していたらすぐに分かるものです。(まぁ、サボッていても分かりますが) 演奏が楽しくなってきた生徒さんを見ると、こっちまで嬉しくなってきます。

昨日より1%だけ頑張れ

よくネットで見かけるモチベーション系の記事で”10000時間の法則”というのがあります。それだけやり込めば、何でもプロになれるというやつです。でも1日3時間練習し続けたとしても10年かかりますし、万人にとって現実的な提案とは思えません。プロになれるかどうかは練習時間だけで推し量ることはできませんので、あまり根拠のある法則とは言えませんが、YouTubeで実践している方がいて、それはそれですごいな〜と…。実際にやっている人を見ると刺激をもらえますね。

ただ僕のオススメは10000時間という途方もない挑戦ではなく、1%の努力をすることです。

例えば僕の今日の頑張りを1として、これを1年続けたとしても1の365乗なのでの1のままです。でも、昨日より1%だけ頑張ったら今日の頑張りは1.01。それを1年続けたら1.01の365乗なので、37.78…になります。もし昨日より1%だけサボッてしまったことを0.99と表したとして、それを1年続けると0.026…。たった1%なのに、頑張るかサボるかで結果が37倍になったり、1/40倍になってしまったりするんです。数字って恐ろしいですね。

ちなみにこれは”1.01の法則”と呼ばれていて、実業家の三木谷 浩史社長の著書に書いてあったことらしいです。僕は読んでませんけども。

余談 "コーチとトレーナー"

コーチ (coach)もトレーナー (trainer)も、指導者を意味する言葉ですが、どちらも乗り物を意味している点で共通しています。

a coachは馬車を意味しています。ブランド品のCOACHも馬車がアイコンになっていますね。a trainの方は説明不要かと思います。

馬車 (a coach)は乗客の家まで送り届けてくれるのに対して、電車 (a train)は目的の駅まで決まったルートでしか行ってくれません。指導に対しても同じで、コーチングは個々の目的を達成するために指導すること、トレーニングは決まったメニューをこなし本人の基礎力の底上げをしていくことです。スポーツの世界でもコーチは技術指導やチームの方針を立て、トレーナーは選手のフィジカルを強化していきます。

皆さんも、小さな目標と大きな目標の2つを持って取り組んでみてください。

 

Midville’s
中村

音楽講師 / ビートメイカー

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