コードチェンジが間に合わない?初心者がつまずく理由と対処法

講師の中村です。
初心者の方からよく聞かれる悩みのひとつに、「コードチェンジが間に合いません」というものがあります。コード単体なら押さえられる。でも曲になると途端に間に合わなくなる。これは初心者の方なら誰もが一度は経験する壁だと思います。

今回は、なぜコードチェンジが間に合わなくなってしまう理由を簡単に言語化した上で、改善策をいくつかシェアします。

目次

    コードチェンジが間に合わないのは普通です

    まず最初に伝えたいことがあります。それは、

    初めて半年以内の方であれば、間に合わないのが普通です。

    むしろ最初からスムーズにできる人の方が少数派です。初心者の頃は、

    • コードの形を思い出す
    • 指を移動させる
    • 弦を押さえる
    • リズムを維持する

    これらを同時に処理しています。大人が外国語を話しながら計算問題を解くようなものです。間に合わないのは当然。

    でも、1年、2年と習っててコードチェンジが遅い場合は以下の理由が考えられます。

    • コードを見てから動いている
    • コードを見てから考えている
    • 指を離しすぎている

    ということです。

    では以下にコードチェンジを間に合わせるための改善策を、段階的に書いていきます。

    第一段階: 楽譜を広く読む

    慣れないうちは楽譜を見る範囲が狭いです。狭いが故に、次のコードの準備が間に合わなくなっています。

    例えば、このようにFからGにコードが移り変わるシチュエーションにおいて、多くの初学者の方はFを弾き終えてから、「あ、次はGか」と考えています。それでは物理的に間に合わないですね。

    イメージはこんな感じですね。

    しかし楽譜をもう少し広く見るクセをつけると、Fの横に書いてあるGが同時に視界に入ってくるはず。ギターを始めたての方は楽譜をかなりミクロに見てしまう傾向があります。でも実際に演奏する時は、Fを弾きながら次のGを頭の中で準備しなければなりません。これは車の運転にも少し似ています。目の前だけを見ている人より、少し先を見ている人の方がスムーズに運転できます。

    最初のうちはこれくらいだけ視野を広げる意識ができると良いです。これくらいの巨視感があれば次のコードを意識しながら弾き進めることができます。慣れてきたらさらに広めます。

     

    楽譜に書いてることに、不要な情報は1つもありませんので、できるだけマクロな視点を心がけてください。

    第二段階: ゆっくり、部分的な、反復練習

    初心者の方にありがちなのが通し練習しかしないこと。もちろんそれも大切ですが、部分練習とセットで行わないとで効果を発揮しません。通し練習しかしない人は、曲の後半につれてクオリティが下がっていくので、聴けば一発で分かります。でも部分練習ッて、面白くないんですよね。だからみんなやりたがらないんですが、部分練習ッてほとんど単純作業で、ただ反復すればほとんどの場合短時間で身につくので、最終的には通し練習よりもはるかに時間対効果 (タイパ)が高いんです。

    先ほどのF→Gのコード進行ができない方なら、F→Gだけをひたすら20回、ゆっくり、ゆーーっくり練習する方が効率的です指は最短距離で移動してください。音は鳴らさなくてもOKです。ただし絶対に急がないでください。そして20回繰り返したあと、メトロノームを導入してその前後数小節を含めて”部分通し練習”してください。

    これで解決するパターンが割と多いですが、20回であかんかったら、50回、それでもダメなら100回。100回やっても20分はかからないんじゃないでしょうか?たった20分でできないことが1つできるようになるなら、こんなにお得なことはありません。でも、100回やったあとは、さすがに休憩してくださいね。

    気をつけて欲しいのは、回数をこなすことを目的にせず、手に覚えさせるつもりで反復練習してください。当然ですが、一朝一夕にことは運びません。でも1週間続けてみたらちょっと変わってくると思います。家でやってみてください。レッスン中にこれをやると時間がもったいないですから

    第三段階: 止まらないクセをつける

    皆さん、コードをキレイに鳴らすことを目標にしすぎていて、自分が納得するまで弾き直しています。あえて強い言葉を使いますが、これ、本当にダメです。

     

    本当に、ダメです。

     

    弾き直すクセがついてしまうからです。「コードは濁っているが止まらずに進む演奏」と「コードの響きはキレイだけどけつまずいてる演奏」、どちらが音楽的かといえば前者。

    こちらの記事でもいいましたが、FがキレイにならなくてもFッぽい要素が出ていればもうそれでOKです。なぜならギターはコードを鳴らすのが難しい楽器なので、1日2日でできるようにはなりません。フォームさえ合っていれば、一旦は合格点。それっぽい音が出ていれば、あとは時間が解決します。

    そのためにメトロノームが必要です。メトロノームは僕たちを待たずに同じテンポでひた走っています。コードがキレイに鳴らない程度のことは、ミスではありませんので弾き直す必要なんかないんです。しかし演奏を止めてしまうのは、完全なミスです

    番外編: 完璧を目指しすぎない

    上記の段階的なレッスンを経ても、それでもコードチェンジに苦手意識がある、という方はいらっしゃいます。そーゆう方にオススメなのは、「早めに指を動かす」というチートです。コードチェンジをする1拍前に、全ての指を離して少し余裕を持って移動するのです。正攻法の演奏と、チート演奏を比較した動画を作りましたので、聴き比べてみてください。

    正直、あんまり分からないですよね。人間の聴覚には補正機能がついてて、「ホントはこう弾きたかったんだろうな」と埋め合わせをするようになっています。

    実はこれメジャーなポップス系のアーティストでも相当の方がやっています。彼ら普通にチートしてるんです。僕はやりませんけどね。

    これまた不思議なのですが、コードチェンジは少しずつ上達するというより、ある日突然できるようになることがあります。昨日までできなかったことが、今日はなぜかできる。レッスンをしていて何度もそーゆう方を見てきました。だから僕もあまりコードチェンジに関する練習をレッスン中に言うことはないんです。「この人なら、あとは時間が解決するだろう」とそんな風に眺めています。実際、ちゃんとレッスンに来て、お家でもそれなりに練習している方は1-2ヶ月の間にできるようになっています。

    他にもコードチェンジの改善策として、「前後のコードの共通点を探して、指を最短距離で移動させる」という方法もあるのですが、テキストだと説明しづらいのと、かなりケースバイケースで普遍性に欠けるため、今回はその部分についてはしょりました。

    なので今回はコードチェンジがうまくできない原因を

    • 先読みできていない
    • 慣れが足りない
    • 原曲と同じテンポで練習している
    • 完璧を求めすぎている

    といった根本的なものに絞って改善策を書いてみました。コードチェンジは正しい考え方で反復すれば、ほとんどの場合は解決します。

    焦る必要はありません。まずはゆっくりで構いませんので、止まらずに弾き続けることを意識してみてください。今は間に合わなくても、続けているうちに必ず指は動くようになります。

    Midville’s
    中村