講師の中村です。
今回はノイズについてです。現代音楽のノイズ・ミュージックではありません。”雑音”です。
目次
ノイズに耳を傾けよ
ライブやレコーディングの現場ではさまざまなノイズが出ます。一般的には大敵とされているノイズですが、雑音の種類によって問題点を発見し解決することが可能になります。なので、ノイズにもよく耳を傾けておくことは重要なのです。よくある例を列挙してみます。
弦アース
エレキギターで最も多いノイズが、弦に触っていない時に出る「ジーーー」というノイズです。動画の50秒あたりでノイズの音を聴くことができます。
弦アースのノイズはギターの電装部に外から電磁波 (ノイズ)が混入してアンプに伝わってしまう現象です。これは弦やその他の金属パーツに触れるとたいてい消えます。それであれば特に大きな問題はありません。弦に触ってもノイズが消えないとか、この動画のようにあまりにもノイズが大きい場合は一度診てもらった方がいいと思います。
ギターには通常、余計な雑音が乗っている電流を逃がすための役割を担っている”アース” が設けられているものです。手で弦や金属パーツに触れている間だけノイズが消えるのは、逃げ場がなくなったノイズ混じりの電流が「人体に逃げていくから」です。人間の体も、多少の電流であればアースとして機能するのです。不思議ですね。
ガリ (ジャック)
ギターの音が途切れたりアンプから「ガリガリ」という音が出たら、ケーブルのプラグ部分もしくはジャック (挿し口)部分の劣化やホコリが原因と思われます。ひどい場合は交換した方がいいですが、大抵は「接点復活剤」を用いれば治ります。接点復活剤を使用する際は正しく使ってください。
滅多に使うものでもないので、ボトルで買っても持て余すでしょうから、やる際は直接僕に依頼かけてもらってかまいません。自分でやりたい方は下記の商品「ガリ取りくん」のペンタイプを買って使うのがオススメです。
またジャックの緩みが原因になっていることもあります。ストラトキャスターやテレキャスターではよく見る症状です。ジャックを留めているパーツの隙間に”遊び”ができてしまうとカタカタ緩んでしまいます。
ジャックの外部についている六角形のナットを締めれば解決するんですが、間違っても手で締めてはいけません。もし六角ナットが内部のパーツごと空回りし続けたら、線が捻れて千切れてしまったり、ハンダが取れてしまうことになり、もっと面倒なことになります。
ガリ (ノブ)
エレキギターのボリュームやトーンなどのコントロール部分を回すことで出る「ガリ」もあります。この動画のような音です。これは中にホコリが溜まっていることが主な原因なのでノブをゆっくり左右に回し続ければホコリが外に出てきてやがて治ります。アンプのツマミを回した時に出るガリも、ほぼほぼ同じ感じで治ると思います。
アンプノイズ (電波)
アンプから「ビビビ…ビー、ビー」という不規則な電子音のようなものが鳴ったら、近くに置いてある携帯電話などの機器が原因と思われます。それらが発する電磁波をアンプが拾ってしまうことがあるからです。同様に、スマホをエレキギターに近づけてもノイズが出ることがあります。それが原因で壊れるということはないと思いますが、電波を発する機器は最低でもアンプから20-30cmくらい離しておくのがよいです。
アンプノイズ (誤った使用法)
アンプから音が出る状態でケーブルの抜き差しをすると、「ボン!」という大きな音が出ます。心臓に悪い不愉快な音で、しかも故障につながりかねない最悪の扱いです。アンプのスイッチがオンになっていて、且つボリュームが上がっている状態では、絶対にギター側のプラグの抜き差しをしないでください。最初のうちは、「アンプの電源が入っている時=抜き差しするな」ぐらいに思ってていいです。スタジオにいるみんなを驚かすだけでなく、アンプを壊してしまった場合、賠償しないといけなくなります。ご注意を。
最近は”キル・スイッチ”と呼ばれる機能を備えたケーブルが販売されているみたいです。(語源はKill Switchですが、奇遇にも日本語の「切るスイッチ」ともかかっていますね。) キル・スイッチ・ケーブルのプラグ部分にはボタンがついていて、これを押すと一時的に信号が流れなくなり、そのまま抜いても不愉快な音をミュートすることができます。使ってる人、僕はあまり見たことありませんが…。
[余談] ステージマナーの話
マイクが入っているかをチェックする時に、マイクをポンポンと叩く人がいますが、これは絶対にやめてください。まず第一にマイクが壊れます。そんなに強く叩かなくてもマイクの音はチェックできます。そして第二に、会場の音をヘッドホンで確認している (かもしれない)音響さんの耳が壊れます。耳は彼らの商売道具ですから、「知らなかった」では済みません。ご承知おき願います。
マイクが入っているかどうかの確認は、グリルボールを爪でガリガリするか、普通に声を出すか、僕の場合は指パッチンをマイクの前で鳴らして確認します。
今回はステージ周りで起きうるノイズについてご説明しました。特に弦アースとアンプノイズ (誤った使用法)のところはマストで知っていただきたいところです。
Midville’s
中村
