Guitar Proを使いこなそう I 〜基本操作編〜

講師の中村です。
僕が普段譜面作りに使っているソフト、Guitar Pro 8の使い方を解説していきます。

これすっごい便利でGuitar Pro 6から使っていますが、ギターだけに特化しているワケではなくバンド・スコアを作ることもできますし、レイアウトを自分好みに変えることも可能です。今回紹介するGuitar Pro 8では.mp3や.wavなどのデータを読み込ませて実際の音源に合わせて譜面を作ることもできたり、色々とアップデートされて機能が増えました。その分、奥が深くて複雑でもありますので、この記事で初歩から応用までご紹介していこうと思います。

今回はひとまず、サンプルの楽譜を作ることを目的にした”基本操作編“とします。基本的に同じようにやればできるはずですが、分かりづらい点や、何か違うことがあれば教えてください。

目次

    基本設定

    今回の記事ではこの画像のようなリズム譜を作っていきます。お付き合いください。

    画面上部のバーから[ファイル] → [新規]を選択して新しいファイルを作ります。

    最初にこんな画面が出てきますので、赤で囲った部分を編集します。上の画像はデフォルトの状態です。後からいくらでも変えられるのでここで完璧に決めすぎなくても大丈夫ですが、こんな感じに編集します。

    楽器を選ぶ】 これは使う楽器の種類をスクロールして選ぶだけでOKです。ギターやウクレレだけでなく、管楽器やドラムの音色もあります。今回はデフォルトの[Acoustic Guitar] – [Steel]を使います。 【楽器名】 ここは別に編集しなくてもいいんですが、デフォルトの”Steel Guitar”という言葉が気に入らないので (鉄のギターッて何やねん、リゾネーターか?)、僕はいつもただの”Guitar“に変えています。 【譜表の種類】 4種類の選択肢があって、複数選択も可能です。左からTAB譜、標準五線譜 (ヴァイオリン譜)、リズム譜。一番右のは「ナンバー・ノーテーション」といってメロディの度数を自動的に記入してくれるモードです。僕はいつもTAB譜+標準五線譜を使いますが、今回はリズム譜を使います。 パート名譜表の左側に小さく記載されるパート名です。ここもデフォルトのままだと長すぎて正しく表記されず、デザインとして気持ち悪すぎるので可能な限り短く変えます。ギターの場合は”Gt.“にしています。 大譜表】 これは大譜表 (ト音記号とヘ音記号の2段構え)を使うかどうかの選択です。ピアノの曲でもない限り、普通の譜表でOKなので左側のを選んでください。 あとは[作成]を押せば新規ファイル作れます。

    レイアウトの編集

    上記の設定でファイルを作るとこんな感じになりますが、このまま作業を進めるとやりづらいかもしれないのでレイアウトを変えていきます。上部のバーから[ファイル] → [スタイルシート]を選択します。

    設定がややこしいので、変えた方がいいところだけ部分的に紹介していきます。まずは[ページスコアフォーマット]のタブを選択して編集してください。

    ①チューニングの表示をオフにする。変則チューニングを多用する人でない限り、この表示は不要です。

    ②コードダイアグラムのところは[楽譜の冒頭]の表示をオフにし、[楽譜内]の表示をオンに変えてください。これをしないとコードの図がその都度表示されず、タイトルの下にまとめて表示される形になってしまいます。古い楽譜にはよくありました。ページ数が増えないのはいいことですが、分からないコードの度にいちいち最初のページに戻らないといけないのもストレスです。また、表示するコードのサイズはお好みで変えてくださいデフォルトは9.70mmですが、見づらい場合は大きくするといいです。

    [ヘッダとフッタ]のタブから[1ページ目]を選択して、各項目の文字サイズを自分好みに変えることができます。これも最後でいいですが、参考までに僕の設定は下記です。

    タイトル: 30pt
    サブタイトル: 10pt
    アーティスト: 18pt

    この3点以外も一応変更していますが、普段使わないので、この3点のみでいいと思います。

    全て打ち込んだら、[OK]を押して閉じます。

    ③次は[組段と五線]のタブを選択し、組段の間隔をお好みに変えてください。デフォルトは5.00mmですが、これだと縦の間隔が少し狭いように感じます。ただし広すぎるとページ数が増えるのでいい塩梅にしてください。最後の微調整で編集するのもアリです。

    インフォメーションを記入

    画面右側に[曲][トラック]の2つのタブがあります。インフォメーションを入力するには[曲]のタブを開き、タイトルやアーティスト名を入力していきます。

    テンポを編集

    画面上部の[♩=120]と書いてあるところをクリックするとこのような小窓が登場します。[Tempo]の中の数字を編集してもいいですが、具体的な速さが分からない場合は[タップ]と書いてあるところを、弾きたい速さでクリックし続けると、その速さが自動的に数値化されるようにもなっていますのでお使いください。もしテンポを隠しておきたい場合は[オートメーションを隠す]をオンにしてください。

    蓮桁 (れんこう)の接続

    8分音符や16分音符は4つ単位で繋げると見やすいです。今回は8分音符をメインで使うので、2拍ずつ旗を繋げていきます。テンポの横にある[4/4]の記号をクリックすると、このような小窓が出てくるので、[蓮桁の接続]の枠内の赤いところをクリックして、旗をつなげてあげてください。

    コードを入力する

    次はコードを入力していきます。

    ①左側の編集パレットの上部に[コード]のボタンがあります。ここからコードを編集することができます。

    ②ダイアグラムライブラリの小窓が出てくるので、[+]を押してください。

    ③さらに小窓が現れて、ここでコードを編集できます。下部の[ダウアグラムを表示 (誤字)]のところが[オフ]になっている場合、ダイアグラム (コード図)が表示されないので、必要な方は[オン]にしておいてください

    ④コード一覧からコードを選んでください。

    コードを選択すると、右側に代表的な図が表示されるので確認してください。この図は編集もできるので、都度形を少し変えることができます。また別の押さえ方の一覧が下に小さく出てくるので、必要であれば選んで使うことができます。問題なければ右下の[OK]をクリック。

    ①打ち込みたいところにオレンジ色のカーソルを合わせましょう。

    ②コードダイアグラムライブラリからコードをクリックしてください。

    コードと音符が表示されます。基本的にはこの作業の連続です。次の節ではショートカットキーを多用して作業効率化をご説明します。

    リズムを作る!

    上の図のようなリズムにしたいので、まずは音符の数を増やします。作業がやりやすいように、画面を拡大します。拡大や縮小は[マウスホイールを回す]か、[トラックパッドをピンチ・イン/ピンチ・アウト]すればできます。 音符を増やす時は音符をドラッグしてコピー。ショートカットキーは世界共通の[ctrl + C]です。

    そして[ctrl + V]で音符の数を量産します。今回は+6してください。

    次は先頭以外の音符をドラッグして[⬆︎shift + =]を押すと、音価が半分になり8分音符に変わります。

    余談ですが音価を長くしたい場合は[=]のみを押すとできます。 最後に、真ん中の2つの音符をドラッグして[l]を押すと、選択した音符を”タイ”で繋ぐことができます。

    余談ですが、[⬆︎Shift + 左右カーソルキー]でもドラッグできます。

    デザインモード

    小節を増やす時は[カーソル・キーの右]を押し続ければ無限に増やすことができます。

    増やしていくと、3小節で折り返すのがデフォルトになっているはずなので、左上の[逆三角形のマーク]を押して”デザインモード”に切り替えます。そうすると楽譜に沿って定規のような目盛りが現れました。

    右端にある[+]のマークを押すと一段の中に3つ以上の小節を設置することができます。 今回は一段あたり4小節ずつのデザインにしたいので[+]を1回押せばOKです。ソフトはとても賢いので、それ以降ずっと4小節で折り返してくれます。 ちなみにこのデザインモードで小節や音符の幅を自由に変えることもできるので必要に応じて使ってみてください。 見づらくなるので、作業中はデザインモードはオフにします。

    コピー&ペーストと特殊ペースト

    上記の[コードの入力する][リズムを作る!]を繰り返して、下記の画像のように4小節目までのコード譜を作ってみましょう。

    5小節目から12小節目までは、1小節目から4小節目までの繰り返しなので全部ドラッグしてコピー [ctrl + C]します。そして貼り付ける際は、特殊ペーストを使います。5小節目にカーソルを合わせて[ctrl + ⬆︎Shift + V]を押してください。すると下記のような小窓が現れます。

    [ctrl + ⬆︎Shift + V]コードの図やその他の情報も一緒にペーストできます。そして[ペーストの回数]を4にして、[コード/スケールダイアグラム]をオンにします。
    するとこんな感じですぐに複製ができます。 ただ、元の楽譜は最後の小節だけDになっているので、編集していきましょう。最後の16小節目のみドラッグして[← (Back Space)]を押し、消します。

    今度はDのコードで8分音符を8つ入れます。

    16小節目の1つ目の音はデッドノート (ブラッシング)なので、1つ目の音だけドラッグして[x]を押してください。

    これで音符の形が”バッテン”になりました。ブラッシングの記号が出てきました。課題となる楽譜は、一旦これで完成です。

    その他の記譜 (コマンドパレットの活用)

    ピッキング記号を使う場合も、素早く支持することができます。まず1小節目から15小節までドラッグしておいてください。その後、[ctrl + E]を押して検索バーを出現させます。

    文字を打ち込むところに[pi]と打ち込むと予測で”pickstroke ピックストロークパターンを設定”の文字が出てくるので、そのまま[↩︎ (Enter)]を押します。

    [pickstroke]の後ろに半角スペースを1つ空けて[ddu udu]と打ち込み、再び[↩︎ (Enter)]を押してください。そうすると下記のように、ドラッグしたところ全てにピッキング記号を付け加えることができます。
    ちなみに、[d]は”ダウン・ピッキング”、[u]は”アップ・ピッキング”の頭文字です。同じように最後の小節をドラッグして、先ほどと同じ[ctrl + E]、[pi]、[↩︎ (Enter)]の順に押してください。[pickstroke]の後ろに半角スペースを1つ空けて、今度は[du]とだけ打ち込んでください。すると下記のようになります。

    ピッキングの指示が必要な場合はこの方法がとても早いです。

    最後に、はみ出している余分な2小節を消したら終わりです。ただ、そうすると右側に空白ができてしまうので、[デザインモード]をもう一度呼び出してちょっと整頓します。

    [右下の逆三角形のマーク]をクリックしながら右端に移動すると、小節全体の幅を変えることができます。これでスッキリしました。

    楽譜を作る上では楽典的な知識があれば尚いいですが、このソフトを通じて学んでいくのもアリだと思います。今後もシリーズ化して丁寧に解説していく予定です。

    僕が楽譜作りで気をつけていることは「誰がみても分かるようにする」こと。いわゆるホスピタリティ精神です。楽譜を作れる方にも参考にしてほしいポイントを押さえていきたいと思います。

     

    Midville’s
    中村