音に関する錯覚まとめ

講師の中村です。
今回は視覚と聴覚に関する錯覚”についてご紹介します。ちょっと不思議な体験をしてもらいます。

目次

    ローレル・オア・ヤニー

    まずはこの動画を観てください。これ、「ローレル (Laurel)」と「ヤニー (Yanny)」のどちらを言っているように聞こえますか??

    この音声、「ローレル (Laurel)」と聞こえるのが正解みたいです。…が、この音声を聴いた約50万人のうち47%の人が「ヤニー (Yanny)」と聞こえたんだそうです。ネットでは非常に有名なミーム (動画)で、当時はどちらに聞こえたかで軽い論争になったほど。

    ではなぜそのような聞こえ間違いが起きたのか?結論から言うと「音質が悪いから」なのですが、いくつかの大学で音声学や言語学の指導をしている教授たちによれば「この音声の高周波 (高い成分の音)だけを切り取ると、確かに”ヤニー”に聞こえる」ということでした。若い人は可聴域が広く、高周波まで聞き取れますから、この電話口のような音質では耳の機能の違いで受け取り方が変わってしまうことがあるみたいです。

    実際、元の音声のピッチをあげて「ヤニー」に聞こえさせようとする動画を発見したので貼っておきます。

    ピッチを上げた時は確かに「ヤニー」ですね。 (若者ぶっているワケではありません。

    マガーク効果

    先ほどのローレル / ヤニー問題では音声のみを聴いて、どちらに聞こえるか?という問題でしたが、このように視覚的な情報が入るとどうでしょうか。皆さんにはこれが、何と言っているように聞こえますか?

    僕には「ダァ、ダァ」と言っているように聞こえました。それ以外の音に聞こえる方もいらっしゃるかもしれません。実はこれ「バァ、バァ」と言っています。試しにこの動画の音声を目を閉じて聴くと (あるいは動画の口元だけを隠すと)、なんの先入観もなしにハッキリと「バァ、バァ」と言っていることがわかるはずです。でも口元の動きが明らかに「バ」ではなく「ナ」か、あるいは「ラ」と言っているような挙動をしています。

    耳では「バァ」と認識していても、目が「ナァ」を認識してしまうと、脳内ではその2つの音の中間の音を聴き取るようにできているみたいです。つまり入ってきた情報がミックスされて、どちらでもない「ダァ」と認知してしまうと。僕たちが音を判断する時に、いかに視覚を頼りにしているかがわかります。

    カクテルパーティ現象

    カクテルパーティ現象は、パーティ会場のように大勢の人が集まって喋っている場所であっても、自分が必要としている話し声や音を聞き分けることができることを言います。認知心理学では選択的注意などと言うそうです。人はたくさん飛び交う情報の中から自分にとって関連のあるものをピックアップする傾向があるみたいです。

    このように複数の単語を同時に言われると、何が聞こえるか人によって変わりますね。

    飲食店で隣の人の話している内容が気にならないのは、店内のBGMによるマスキング効果によるものが大きいですが、そのトピックが自分の興味ある分野だったりすると、勝手に聞こえてきてしまうこともありますね。これもある種のカクテルパーティ現象だと言えるかもしれません。

    今回は音楽…というより心理学的なお話でした。

     

    Midville’s
    中村