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音楽を用いたコメディアン3選

講師の中村です。
音楽とお笑いについて。音楽は人を癒したり感動させることもあれば、人を笑わせるための道具として使われることもあります。歌モノのお笑い芸人さんは絶えることはありませんし、嘉門 達夫の替え歌は今聴いても面白いです。2010年代にはアメリカの『glee/グリー』というドラマが日本でもそこそこ流行しました。実は音楽とお笑いは結構相性がいいので、今回は僕のお気に入りのコメディアンを少しばかりご紹介。

【注意点】
海外 (主にアメリカ)のお笑いは人種や宗教をいじったり、歴史的な背景をネタにすることがあり、人によっては不快に思うことがあるかもしれません。本記事で紹介するコメディアンたちは少なくともこの記事を読むであろう人たちにとってそれほど不快ではないかもしれませんが (推定)、日本の外にはそーゆうスタンスの人が想像以上にいることを理解した上で読み進めてもらった方がいいかもです。へぇーそーゆう世界もあるんだ、ぐらいに思ってもらえれば幸いです。記事の終わりに僕の考えも少し書いておきますね。

Victor Borge (ヴィクター・ボーグ)🇩🇰🇺🇸

デンマーク出身のユダヤ人ピアニスト、Victor Borge (ヴィクター・ボーグ)。彼は8歳でリサイタルを始めて、10代の頃にはこの音楽×笑いを融合させたステージを披露していました。

言葉の壁を越えるパフォーマンスですね。彼はあくまでもコメディアンとして振る舞いましたが、音楽の才能も中途半端ではありませんでした。戦後、アメリカに帰化すると王立デンマーク管弦楽団やニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラなど世界的なオーケストラのステージで指揮者として公演する機会もあります。その際もふざけ倒して観客を爆笑させるなど、やりたい放題なのでした。

Two Jews (トゥ・ジューズ)🇩🇪

彼らはTwo Jews (トゥ・ジューズ)というユダヤ人コンビで、中学生が考えたようなくだらない歌で笑いをとる歌モノのコメディアン。ドイツのベルリン市を拠点に活動しているそうです。左の大柄な男性はオペラ歌手を目指していた方なのでちゃんと歌がうまい。

このネタは、大柄の男性が「”Nワード”はアフリカ系アメリカ人には言ってはいけない」と歌い出し、ギターの男性が「でも僕らはユダヤ人だから言っても大丈夫!」と答えるところから始まります。「いや、Nワードはダメだよ!」「大丈夫だから言えよ!」と問答して、最終的にNワードは”ナ○ス”のことだった、というオチ。ユダヤ人にしかできない強烈に自虐的なネタですね (これをドイツ人に聴かせてると思うとすごい)…。ちなみに”Nワード”はNから始まるアフリカ系アメリカ人を差別する言葉のことなので、ネタでもほんまに言ったらあきません。

彼らのライブでは、お客さんと会話をしながら、その時思いついたことをすぐに歌にしたり客いじりを即興で歌にすることも多いですが、英語が分からないと楽しめないです…。

JR de Guzman (ジェーアール・デ・グズマン)🇵🇭🇺🇸

フィリピン出身のコメディアン、JR de Guzman (ジェーアール・デ・グズマン)。彼のパフォーマンスはNetflixでも観ることができます。『ザ・コメディ』という今注目されている若手を集めた15分の番組に出演しています。字幕があるので観やすいと思います。

彼は典型的なアメリカ的なお笑いで、下ネタから人種いじり、宗教ネタなどが多いです。こーゆうのは日本だと絶対アウトですよね。移民系のコメディアンは最近すごく多くて、みんな「外国人から見たアメリカに対する偏見」を笑いにしてくれるので、英語がわかれば結構共感できるところもあって面白いです。JR de Guzmanはそれに加えて歌が上手いので、内容を分からずに聴いてても普通にオシャレなのが良い。一番好きな歌は『Interracial Baby (インターレイシャル・ベイビー: 異人種間の子供)』です。↑のNETFLIXのリンクにもあります。

NetflixではSimon & Partik (サイモン・アンド・パトリック)のギターを使っています。カナダのハンドメイド・ギター工房です。安いのに質がいい (但し流通は少ない…)。最近はTaylor (テイラー)も使っているみたいです。しかもグレードがだんだん上がっていってて商売は順調のよう。

一応音楽の記事なので、音楽×お笑いに関連する人をピックアップしましたが、普通のスタンダップコメディやプランクスターも好きでよく観ます。外国には日本にないものがあって、違いを感じるだけで面白いです。でもやっぱり一番好きなのは日本のお笑い。ツッコミとかフリとかテンドンとか間とか、面白いテクニックが体系化されているのがすごいなと思います。

それに対して外国 (特にアメリカ)は人種や宗教、性的マイノリティなどをネタにするお笑いを好みます。と言っても有名なコメディアンほど嫌味がなく程度をわきまえてるケースが多いので不愉快に思ったことは全くないんですが、訴訟文化のあるアメリカではネタの内容を巡って裁判が起きることもあるそうで。大きな式典で司会者がジョークを言ったら、出席者にブン殴られるなんてこともありましたね。ネタなら何を言ってもいいという過激な考えは支持しませんが、かと言ってなんでもすぐ「差別はダメだ!」といって思考停止 (ある種の言論弾圧行為)することも同じくらいよくないなと思いますね。せっかく違う味も用意されてるなら、そっちも楽しめるようになった方がよっぽど面白いでしょッてのが僕の考えです。「日本人はエロい」とか「アメリカ人は算数が苦手」とか「インド人はすぐ踊り出す」くらいのエスニックジョークに引っかかってたら、何も楽しめなくなります。

 

Midville’s
中村

音楽講師 / ビートメイカー

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