
初心者にオススメのピック3選
講師の中村です。
初心者にオススメのピック3選。
ピックは奥が深いです。素材、形、厚み、肌触り、持ち心地…色々な要素で弾きやすさが変わったりします。それぞれのプレイスタイルによっても合う/合わないがありますので、どうしても弾きづらい時はアイテムを変えてみるのも手です。
Jim Dunlop TORTEX®︎ 0.60mm

もう定番中の定番ですが、Jim Dunlop (ジム・ダンロップ)のTORTEX®︎ (トーテックス)というオリジナルの素材を使ったピック。摩耗にはそれほど強くありませんが、ややうっすらとエンボース加工がされており、手汗をかく人にとっては指から滑りにくく、赤色のものは薄さが0.50mmなのでピックがしなって弱い力でも弾けてしまうのでオススメ。どこの楽器店でも大抵扱っているド定番商品なので、手に入りやすいというメリットも。音色は比較的力強くて良いのですが、買いたての頃はエンボース加工されたピック表面のせいで少し弦に吸い付くような感覚があり、ちょっと歯切れ悪く聞こえるかもしれません。
僕はレッスンで貸し出し用のピックとして持ち歩いてますが、遊びでベースを弾く時はこのピックを使います。
Clayton ULTEM™️ PICKS 0.38mm

こちらも割と定番ピック。ULTEM™️という素材を使っていて (ポリエーテルイミドとも呼ばれるそうです)、爪で弾いた時のような優しい音色が特徴。ピックの最高峰の素材である鼈甲はもう使えないので、それに取って代わるのがULTEM™️ではないかなどと言われています。こちらは先ほどのTORTEX®︎と比べて摩耗には優れていますが、割れには少し弱いかもです。なのでダメにする時は一瞬です。
これが初心者にオススメな理由は厚みの種類が多いこと。最も薄いものは0.38mmとなっており、これは僕が知る中でもサイレントピックに次ぐ薄さです。これだけペラペラならば、初めてギターを触った時に弦を優しく撫でることしかできない初心者でも、弱いタッチでしっかり撥弦できそうです。
Aria Sandgrip 0.80mm

これはどちらかと言うとアコースティックギター向けです。かなり好き嫌い分かれそうなピックですが、僕は隠れた名品だと思っています。まず真ん中の白い円形の滑り止め、これはJim Dunlopのように使っていくうちに劣化していくようなものではなく、商品名”Sandgrip (サンドグリップ)”の名の通り、砂でも掴んでるのかというくらい指にくっついてくれます。そしてピック本体の素材はPPS (ポリフェニレンサルファイド)を使用。これは高音の成分が煌びやかに出てくれて、ガラスのように繊細な響きを得ることができます。これはエレキギターでは実感しにくいため、アコースティックギター向けだということです。ただ、弦離れもよく、アルペジオにも向いているので、プレイアビリティそのものは万能な方だと思います。
本来ピックは厚ければ厚いほど音も良いですし様々な表現がしやすくなりますが、初心者の頃は左手に意識が集中しすぎて、右手は撫でるくらいのことしかできませんので、最初のうちは柔らかいピックの方をオススメします。そっちのが弾くのが楽になりますので。慣れてだんだん強弱を付けられるようになったり、メロディ (ソロ)を弾くようなスタイルになってきたら、0.8mm以上のものに変えていくといいでしょう。
Midville’s
中村
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中村
音楽講師 / ビートメイカー
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