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サイフの中身学生以下な話

ギター講師の中村です。
サイフの中身学生以下な話。

今日、ある駅で大学生の女の子に100円を恵んでくれと言われた。結論から言うと僕のサイフの中には100円すら入っておらず、だけどそんなカッコ悪いことは彼女には言えず、貸すことができなかったので「駅員に相談して、外のATMに行ってお金をおろせば大丈夫ですよ。」と教えた。僕は別の鉄道会社で過去に2-3回ほど残高がなくて支払いができなかったことがある。その時はそのように対処したからそれで切り抜けられるだろうという確信があった。駅員かて、鬼じゃないだろう。Eli Roth (イーライ・ロス)の映画じゃあるまいし。話せば理解してくれる。若い人に対してなら尚更だ。

 

実は彼女が残高に困っていることは事前に察していた。ただその融資をお願いされるとまでは想定していなかった。

 

その子はチャージ機の前に立ち、3-4分ほど (体感30分)カバンの中をひっくり返してお金を探していた。後ろに僕が並んでいることにも気付いていない様子だった。

僕はこの時点で”走れば間に合うがこのままだと数分の遅刻”という状況だったので、「おいどけ!」と言ってチャージ機を奪うこともできただろうが、この時どういうワケかのんびりモードに入ってしまい「1分遅れようが10分遅れようが一緒かぁ」と思えてきてしまって (道産子なので)、ただただ後ろからあたふたしている女子大生を眺めていた。

結局諦めたらしく、彼女は僕に気付いて「どうぞ」とチャージ機を譲ってくれた。僕は僕でICOCAの中身がスッカラカンだったので、何も考えずに手持ちのお札を全てチャージした。振り返って改札に向かおうとすると女の子が僕に話しかけた。「あの…突然申し訳ないんですが、100円…足りなくて…恵んでいただけませんか…!!」

 

そうきたかぁぁぁあー。

 

1,000円残しとけば良かった。小銭のポケットには中学生の生徒さんからいただいたお守りしか入ってない。だから結局ああ言うしかなかった。いやあの助言には100円以上の価値がある。あの裏ワザを友達に300円で売れば得するのは彼女の方だ。僕は100円以上の施しをしてあげたと言っていい。「困っている人には魚をあげるよりも、釣りの仕方を教えろ」と老子も言っていた。つまり僕は無償で釣りの仕方を教えたことになる。

 

なのにあのJD、絶対僕のことをただのびんぼったれなオッサンと思っただろうな。腹立ってきた。

 

 

 

 

いや当たってるわ。

やっぱあの子正しいわ。

 

 

Midville’s
中村

音楽講師 / ビートメイカー

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