
ミスを恐れるな
ギター講師の中村です。
今回はミスを恐れてはならない、という趣旨の記事です。
リカバリを覚えるのも修行のうち
例え練習では間違わなかったとしても、ステージには魔物がいて本来鳴らすべき音と違う音を弾いてしまう可能性はいつだって誰にだってあるのです。大事なのはどうやってリカバリするかであって、間違えないように弾くことにこだわることではありません (コンテストとかは別)。
手が滑っても演奏を止めないように努めなければいけません。時間芸術は文脈がとにかく大事ですので。

1つのミストーンが生む新しいパフォーマンスだってあります。
例えば「今のは無かったことにして…」という顔をしながらとにかくシレッと弾き続けること。これは多くのプレイヤーがやる誤魔化し方だと思います。多くの場合、小さな間違いであればそれに気付いているのは自分だけなので、知らん顔して弾いてれば”ただカッコイイ人”で押し通すことができます。仮に観客にバレてても曲が成立していれば後々からそれを突いてくるような人はほとんどいないでしょう。
その逆もあって、間違えたことをオーディエンスに知らせたり、ことさらに強調するのも1つの手です。間違えちゃった、という表情や笑顔を作ることでパフォーマンスを和ませるのも技術です。
間違いはいいこと
「完璧より進歩」これが僕のレッスンにおけるモットーです。

一生懸命やってダメだったのなら、それで悩んでも仕方がありません。勝敗は兵家の常。手数が増えればそのうち上手くいかないことがあるのは当然。つまずくのは挑戦している証拠でもあります。
ミスしたことない人と一緒に演奏するのは、ちょっとイヤです。
演奏は影武者
音楽表現は、音響が時間的な運動をすることで生まれます。誰も先回りはできないし、ライブでは巻き戻しも不可能なのです。その一発の中で出た音は、ある種演者のキャラクターをそのまま表してしまうこともあります。
間違いを極端に恐れる人の演奏は慎重で小ぢんまりとしています。なんか引き込まれません。もし間違いをカッコ悪いと思っているのであれば、カッコ悪い自分ごとさらけ出す強さを持つ方が素敵じゃないですかね。
Midville’s
中村
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中村
音楽講師 / ビートメイカー
『井上 陽水英訳詞集』 著: Robert Campbell <講談社>
内容は日本語を母語にしている僕たちでさえも「不思議!」と思わざるを