考える音楽講師“Guitar Man” (Bread)

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“Guitar Man” (Bread)

講師の中村です。
My Favorite Things #19。アメリカで一番好きなバンドをご紹介します。

“Guitar Man” (Bread)
1972年【アメリカ🇺🇸】 メロー・ロック

ボーカルのDavid Gates (デヴィット・ゲイツ)の優しい歌声に定評があり、バラード・ロックが強みとなった西海岸のバンドBread (ブレッド)。名前の由来はパン屋のトラックを見て、「Bee Gees (ビー・ジーズ)やThe Beatles (ザ・ビートルズ)のようにBで始まるバンドが良いのではないか?と思った。」とのこと。冠詞のTheは不要です。

ちなみにこのアルバムの前年にリリースした『If (イフ)』という曲が最も有名で、日本でも原田 知世、尾崎 紀世彦、ブレッド&バター、森山 良子などにカバーされたり、1990年代のドラマ『この愛に生きて』で使用されたりするなど割と日本でも馴染みのある曲だと思います。

Breadが活躍したのはDoobie Brothers (ドゥービー・ブラザーズ)やCCR (クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)、Eagles (イーグルス)など、西海岸がレッドオーシャンと化していた時代。バラードばかり歌っていたこのバンドが、時流に乗せてややロック・テイストを強くしたのが今作”The Guitar Man (ザ・ギター・マン)”

とはいえ優しさを隠しきれず、ただ控えめなロックになってしまってる感は否めません。結果的にBreadは、メロー・ロックやソフト・ロックという新しいジャンルで括られることになりました。

オススメ曲①

僕がこのアルバムで一番好きなのはM04“Aubrey (オーブリー)”。この曲以外は、”Breadにしては”少し激しめなんですが、この曲は彼らの良さがめちゃくちゃ出てる正真正銘のバラード。

こんなにも彼女が恋しい
世界中を100万周してでも言いたい
彼女は1日だけ僕の恋人だったとね

どうでも良いですがリリース当時は「オーブレー」と訳されていました。でもDavid Gatesが映画『ティファニーで朝食を』のAudrey Hepburn (オードリー・ヘップバーン)を観て書いた曲だという話があり、現在は発音を似せて「オーブリー」というタイトルになっています。

キレイですよね。

David Gatesの書く歌詞はあまりストレートじゃなくて、どうとでも解釈できる言い回しが多くて、この曲もそうなんですが、僕は初めて日本語の歌詞を読んだ時、織姫と彦星の話なんかな?と思ってしまいました。いずれにしても、センチメンタルな曲を書かせたら右に出る者はいません。

 

Midville’s
中村

音楽講師 / ビートメイカー

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