
“Finger Pickers Took Over The World” (Chet Atkins with Tommy Emmanuel)
講師の中村です。
My Favorite Things #15。今回はある師弟ギタリストのコラボ作品です。
“The Day Finger Pickers Took Over The World” (Chet Atkins with Tommy Emmanuel)
1997年【アメリカ🇺🇸】 カントリー/アコースティック
Mr.ギターこと稀代のカントリー・ジェントルマンChet Atkins (チェット・アトキンス)と、その弟子にあたるオーストラリア人ギタリスト、Tommy Emmanuel (トミー・エマニュエル)の両名が仲良くリリースした記念的アルバム。

Chet Atkins (上)は1960-1990年代にかけてグラミー賞の最優秀カントリー奏者やカントリー・ミュージック・アソシエーションを何度も獲得したギター界の偉人。それだけでなく、日本やアメリカのギター小僧達に新しい演奏スキル (チェット・アトキンス奏法)を提案して数多くの”ギターのためのスタンダード曲”を残してくれました。彼の活動を通して、ギターという楽器がまた1つ新たなフェーズに達したことは間違い無いと思います。
彼が“上手い!“と認めた人に対してC.G.P (サーティファイド・ギター・プレイヤー)という称号のようなものを与えていて、その称号を所有している1人がTommy Emmanuel (下)でした。

アルバムは一貫して陽気で、テクニカルで、歌モノもインストも、音質もイケてて。たったギター2本でお腹いっぱい楽しめる1枚です。
オススメ曲①
アルバム名と同タイトルであるM03『The Day Finger Pickers Took Over The World (ザ・デイ・フィンガー・ピッカーズ・トゥック・オーバー・ザ・ワールド)』は2人が弾き語りをしている曲です。タイトルを訳すと”フィンガースタイルが世界を乗っ取る日”みたいな感じでしょうか。
1:55あたりでTommy Emmanuelが歌詞を変えて歌い、それに対してChet Atkinsが「Ah…shut up!! (おい、黙れ!)」と言っているのが聞こえます。恐らくTommy Emmanuelが悪ふざけしたアドリブテイクかと。

オススメ曲②
M09“Mr.Guitar (ミスター・ギター)”はTommy Emmanuelが書いた曲で、タイトルはChet Atkinsのあだ名から。陽気で優しいインスト曲です。歌詞がない曲は、タイトルから想像しながら聴いてみてください。
Midville’s
中村
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中村
音楽講師 / ビートメイカー
『井上 陽水英訳詞集』 著: Robert Campbell <講談社>
内容は日本語を母語にしている僕たちでさえも「不思議!」と思わざるを