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ギターソロは不要!について思うこと

ギター講師の中村です。
最近のワカモンはイントロや間奏のギターソロを聴かない傾向があるそうです。CDやカセットと違って好きなところから聴けるようになったので。ほんで、そこに危機感を覚える人間が増えているという話を聞きました。何言ってんだッて感じです。

間奏があっても聴いてる人などいない

前提として、僕はイントロも間奏もちゃんと聴く派なんですけど、スキップする人をキモいとは別に思わないです。どっちかって言うと他人の鑑賞の仕方にとやかく口出しする人間の方が気持ち悪いです。

そもそもギターソロなんてあっても、聴いてない人がほとんどじゃないでしょうか。ギター講師がこんなことを言うのはおかしいと思うかもしれませんが、これは決してネガティブな意見ではありません。「誰も聴いてない」くらいに思っとかんと、誰にも届かないじゃないか。「なんで俺のソロを聴いてくれないんだぁ!」じゃなくて、みんなが放っておかないソロを弾けと。まぁ、それが難しくて苦戦してるんですけどもね。

まぁそんなスタンス論は置いといて…ところでイントロや間奏をスキップする人が増えたからか、”最近の音楽”はイントロも間奏も短くなっていたり、あるいはほとんどない楽曲が増えているそうです。とは言えイントロや間奏を短くしているのを「最近の曲」と括るのはあまりにも短絡的な気がします。僕の知る限り古くから「往年の名曲」ッて (全部が全部じゃないけれども)イントロや間奏が短くて、構成がすごくシンプルなのが定番だったんじゃないですかね。

特にJ-POPッて、ギターソロやギターのリフがあんまりフィーチャーされないじゃないですか。そーゆう世界観を理解できる一部の人間のためにわざわざギタリストを引き立てるようなことはしないように感じるんですよね。J-POPは若い女の子が変な衣装着て大勢集まってユニゾンで歌って踊ってナンボですから。もちろん、BOOWYの布袋さん、B’zの松本さん、TUBEの春畑さんみたいに、ギタリストがフィーチャーされたバンドならば、話は別ですけどね。ちょっと逸れますけどね、日本のギタリストはすごいですよ。ツウぶって洋モノばっか聴いてる人は平成で全員くたばったと聞いてますが、令和でもまだちょこちょこ見かけますね。視野は広いに越したことない。

話戻しますが、ただ間奏は次のセクションに入るまでに聴き手が余韻に浸るための時間だったり、楽器隊にスポットを当てたり、何かしらの意味がそこにあると思ってるんで、効率性重視でイントロも間奏もない曲となるとそれはそれで寂しい。ソロじゃなくても良いから適切な長さの間 (奏)はあった方がいいと思います (ちょうどスキップしにくい長さの)。

トレンドのせい?

2010年以降、バンドよりもダンスミュージックやヒップホップ (またはヒップホップに寄せたポップス)が幅を利かせてますから、90年代までのあの頃のように大衆が純粋に”楽器の音”を楽しむようになるにはあと何年かかかると思います。流行は数十年単位でそうやって繰り返しているので、きっとまたバンドブームがやってきます。

今はたまたまそーゆう時代を僕たちが生きているだけのこと。

それでもイントロや間奏を聴けと言うのなら

僕も意見としてはイントロや間奏が必要だと思っているんですが、なかったらなかったで他の楽しみ方があるんじゃないかなぁと思いますし、それが音楽を衰退させているとも別に感じません。ただクリエイターでも指導者でもないのにそれを押し付けがましく「聴かない奴は分かってない!!」だのと鑑賞の仕方に口出ししてみたり「ギターソロのない曲はクソだ!!」だのと音楽の在り方に対して明らかに無理解な発信をするのはちょっと違うかなッて。そーゆうこと言っておきながらアダルトビデオはスキップして観てるんでしょ?

冗談はさておき、僕に言わせればそーゆうことはTwitterにでも書いてれば良いんだけど、「若者は音楽をすぐスキップするからダメだ」だの「映画を倍速で観る奴はダメだ」だのを考えること自体がもう薄ら寒い老害予備軍 (もしくは正規軍)だなぁと言う感じしかしない。

確かに、僕も10代の頃は「いや〜洋画は字幕で観ないと〜!」とか言ってましたけどね (正規軍)、30代の中村は「好きなモンを好きなように観よう」です。

世の中みんな忙しい証拠

カラオケに行くとBoz Scaggs (ボズ・スキャッグス)の『We’re All Alone (ウィア・オール・アローン)』、Carole King (キャロル・キング)の『It’s Too Late (イッツ・トゥー・レイト)』、Billy Joel (ビリー・ジョエル)の『Honesty (オネスティ)』などの古い洋楽のヒット曲ばかり歌いますが、彼らの代表作はとにかくイントロと間奏が短い。カラオケの残り時間節約にとても役に立つ。B’zの『Love Phantom (ラヴ・ファントム)』なんてイントロだけで1分半近くありますからね。大勢でカラオケ行ってそんなん入れられたらほとんど嫌がらせです。ドリンクおかわり行って帰ってきてちょうどぐらいですよ。

ギターソロのない曲を楽しむのも、前戯をすっ飛ばしてAV鑑賞をするのも、倍速で映画を観るのも、間奏をスキップしながらカラオケを楽しむのも、全ては世の中が忙しいせいです。いや、僕はこれ結構真剣に言ってます。みんな限られた時間で多くの情報を処理しないと生きていけない。だから”手っ取り早いもの”や”結論ベースのもの”に手を出しやすくなる。食事をオーダーして待っている時間のコミュニケーションよりも、さっさと注文したメシを出すことを”良いサービス”と呼ぶし、お笑いのネタも年々短くなってきていて、”緊張と緩和”よりも”瞬間最大風速”を重視するし、YouTubeで長尺のコンテンツを観るよりもTikTokで30秒以内に楽しめるものがエンターテイメントのメインストリームに押し上がる。

人の時間ッてのは安易に奪ってはいけないんですよ。少なくとも現代ではその考えが必要とされている。

でもね、この考えもいずれ古くなると僕は思います。

 

Midville’s
中村

音楽講師 / ビートメイカー

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