
年増女にカツアゲされかけた話
ギター講師の中村です。
年増女にカツアゲされかけた話。
先日、近所をジョギングしようと夜出かけることにした。家から出て少しのところで、30-40代くらいの女性に声をかけられた。「お兄さん、今からお出かけですか?」「はい、ちょっと近くまで。」そう答えると「今現金持ってませんか?」と返された。まぁ、この手の変な声かけはこの辺りでは珍しくないのでとりあえず「ありません。」と答えた。(実際なかったし。)
女性は少しガッカリした感じで「警察には届けたんですけど、どこかでサイフを失くしたみたいで。給料日まで (の2日間)お金がないから、2,000円で良いから貸してほしいんです。」と。そうは言っても、初めましての人に2,000円頼まれてはいそうですかッてワケにもいかないよ、お姉さん。「これじゃ家に帰る交通費もない。」ととても気の毒な状態でした。
正直、これは偏見でしかないのだけど、メイクやファッションが、ちょっとカタギには見えなかった。いや、パッと見は普通のカッコというか、むしろカタギすぎるくらい地味なんですけども、なんか色々と辻褄の合わない雰囲気というか、何か色々背負っているような、とんでもないバックグラウンドがあるんじゃないかッていう異様なオーラが出ていて。というのも、僕の自宅の周りには”お花屋さん”が割とありまして。そちらの関係者さんかなと思ったんです。正直おキレイな方だったので。(※個人の感想です。)
ただまぁ、相手が本当に困っている人だとしても僕にお金があったとしても貸しません。このパターンでお金貸しちゃって、そのままパチンコ屋に入って行かれたとか、そーゆう話結構聞くし。「すみません、それはさすがに無理だけど、交番に行けばお金貸してくれるんじゃないの?」と、助言をした。不確かな知識だけど、サイフを失くした場合警察に言えば現金を貸してくれる制度があったような気がした。「言いました。警察は貸してくれませんでした。」と。ほうでっかぁ。それでもお願いしますお願いしますと何度も懇願されるので、少し困って出した僕なりの回答が
「自販機の釣り銭チェックしに行きませんか?一緒に。」
女性はムッとしていた。これは僕が悪い。分かっている。でも僕が彼女の立場なら、そうするだろう。恥を捨てて自販機を漁る。しかも僕のヘルプ付き!でも女性はため息をついて「帰れないんです!お金貸してください!!!!」と大きな声を出した。怒られた。お姉さん、アウト。その声量は立派なカツアゲです。
こちらも散歩に行きたいので「公園行って寝ろ。」と言いながらシッシッと手で追い払うように女性にジェスチャーした。女性はまたムッとして、どこかへ歩き出した。その後ろ姿をずっと目で追ったら、公園の近くのマンションに入っていった。
家に帰れないッて聞いてましたけど。「家あるやん!!」と言うと、聞こえたのか聞こえなかったのか、こちらをチラッと見て部屋に入って行った。なんやあいつ。
その女性とは割とご近所さんであることが判明してから、今も時々遭遇する。帰り道が全く同じになる日もあればコンビニですれ違うこともある。ただ、彼女は僕に気付かないし、僕も気付かないフリをする。あの日、彼女はシラフじゃなかっただけなのかもしれない。
Midville’s
中村
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中村
音楽講師 / ビートメイカー