
年増女にカツアゲされかけた話
ギター講師の中村です。
年増女にカツアゲされかけた話。
先日、用があって遅くに家を出た。自宅マンションから少しのところで、30-40代くらいの女性に声をかけられた。
「お兄さん、今からお出かけですか?」
「はい、ちょっと近くまで。」
「今現金持ってませんか?」
まぁ、この手の変な声かけはこの辺りでは珍しくないのでとりあえず「ありません。」と答えた。(実際なかったし。) その年増の女性は少しガッカリした感じだった。
「警察には届けたんですけど、どこかでサイフを失くしたみたいで。給料日まで (の2日間)お金がないから、2,000円で良いから貸してほしいんです。これじゃ家に帰る交通費もない。」
正直、これは偏見でしかないのだけど、メイクやファッションが、ちょっとマトモな人間のそれには見えなかった。パッと見はちょっと地味な感じだが、なんか色々と辻褄の合わない異様な雰囲気が出ていた。というのも、僕の自宅の周りには”お花屋さん”が割とある。その人の見た目からそちらの関係者さんじゃないかと…。
「そんなこと、いきなり言われても無理ですよ。交番で貸してくれるんじゃない?」
「言いました。警察は貸してくれませんでした。」
「そうですか。僕、急いでるんで、もう勘弁してほしいんですが。」
「貸してください。お願いします。」
歩き出しても道を塞いだり、ついてきたりして、なかなかしつこい。通りかかった自販機を指さして「漁ったら?釣り銭。」とあしらったら年増の女はムッとした。横に付属しているビン・缶用のゴミ箱のフタを開けると、少しだが缶が入っていた。「これ集めたらちょっとはお金になりますよ。」と言うと、これにはかなりご立腹だった。
「僕、ちゃんと対案を出してるじゃないですか。人に頼むならやれるだけのことはやッてから来いよ。」
「帰れないんです!早くお金おろしてきてください!!!!」
怒られた。お姉さん、アウト。その声量は立派なカツアゲです。
「それはまずいですよ。」
「すみません。今日は、寝るところもないので…。」
「じゃ、寝なきゃいいじゃないですか。大阪市内なら1-2時間も歩けば帰れるでしょ。」
「そんなこと絶対無理です。」
「僕は寝屋川から歩いて帰ってきたことありますよ。3-4時間で帰ってこれましたから。」
「どうしても、2000円だけあればいいんです。」
「悪いけどもう消えてくんないと警察呼びますよ。」
あなたには2000円の与信もない。年増はそのままどこかへ歩き出した。視界から消えるまで目で追っていたが、僕の家の近くのマンションに入り、オートロックを解除してエレベーターに乗っていった。
家あるやん…。
Midville’s
中村
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中村
音楽講師 / ビートメイカー